11月22日、ICDE Tokyoにて開催された「2014BPSテクニカルアドバンス」のセミナーにZOO LABOの杉山が参加しました。
義歯部: 杉山 健太
BPSの臨床をやっていて「重合後のリマウント・咬合調整はどのように行えばいいのか?」また「クリニカルサイドでセット後の咬合調整はどこを削合してどこを残せばいいのか?」という疑問を感じていて、そんな時にこのセミナーの開催を知り参加させていただくこととなった。本セミナーは実際に臨床でタッグを組んでいる先生のセミナーであり告知後数日で満員となり参加者は歯科医師・歯科技工士が半々で大変内容の濃いセミナーであった。
セミナーではまず歯科医師である相澤先生がクリニカルサイドでの咬合調整の様子の動画やスライドで実際に医院にて行っていることの流れやポイント等の講演があり、その後、補足を含めて技工士である岩城先生がラボサイドでの咬合調整や立ち合い時にどこを観察するか等の講演があった。その後はメインイベントである「咬合調整」の実習開始。
実習は中心咬合位~側方運動~前方運動の順に岩城先生のデモをみて、参加者が実際に削合を行った。咬合調整で大切なのは歯科医師と歯科技工士がそのケースの排列のコンセプトと削合方法の共有であり、それがなされていないと咬合調整ではなく咬合破壊になってしまう。症例によってどのような咬合様式を付与するのか、GOAの診査診断や患者の咬み癖など様々な要素を歯科医師と歯科技工士がディスカッションしながら正解を探していくことが成功への近道であり高い患者満足度に繋がると感じた。
少々話は逸れるが先日セミナー受講前に製作した自費義歯のSET後の調整の立ち会いに行った時のこと。患者の主訴は側方運動時にロックがかかって運動させにくいとのことであった。本セミナーで学んだことを思い出しながら先生と中心咬合位・側方・前方とひとつづつ確認していき手順通りに削合を行った結果、調整前より格段に使用感が良くなったという言葉をいただいた。このケースはBPSではないが本セミナーで学んだノウハウはBPS以外にも応用可能で私の臨床テクニックのレベルアップにつながった。また、学んだ調整手順は非常にシンプルであり人に伝えやすいのが素晴らしい点だと感じている。どんどんZOOLABOのスタッフに伝えてZOOLABOの義歯のクオリティの底上げにつながればと思う。